一般歯科

一般歯科では、虫歯や歯周病の治療を行います。ご自身の歯を多く残すためにできるだけ削らない、抜かない治療を心がけております。

また、治療が完了するまでしっかり治療を受けていただけるように、痛みの軽減や負担の少ない治療を行えるよう心掛けております。

歯周病について

全身疾患と歯周病の関係

歯周病は日本の成人の約80％が患っていると言われています。⻭周病は、自覚症状がないまま進行が進み、気が付いた時にはかなり悪化してしまっていることも。さらには、⻭茎の炎症に関連した物質が⾎管を経由して体中に⾏き渡った結果、糖尿病や動脈硬化、⼼臓病、 低体重出産 など様々な疾患を引き起こします。

それらを引き起こさないためにも早期発見、早期治療が重要になります。

歯周病の進行と治療法

■軽度

歯と歯茎の間に歯垢(プラーク)が蓄積すると、歯肉の炎症が始まります。この状態を歯肉炎といい、歯肉の腫れ、赤みがみられます。歯磨きや食事の時に出血することがあります。痛みはほとんどございません。正しい歯磨きと、歯科での定期的なクリーニングで改善します。

■中等度

歯肉炎の状態を放置すると、炎症が進行します。この状態を歯周炎（歯槽膿漏）と呼び、歯肉溝は拡大し歯周ポケットになります。歯周ポケット内は汚れが蓄積されやすいため、歯肉の中に歯石（縁下歯石）が付着していきます。歯を支える骨(歯槽骨)が少しずつ溶け始めます。

※一度破壊され失った骨は元には戻りません。
歯科でのスケーリング（歯石取り）と歯磨き指導が必要となります。

■重度

歯周炎が進行すると、歯を支えている骨（歯槽骨）はさらに破壊されます。歯がグラグラと動揺し始め、この時点で初めて痛みを感じる方もいらっしゃいます。また炎症が進行し、隣の歯に影響が及ぶこともあります。

この状態では正常な組織がほぼ失われているため、治癒するのは難しく、周囲への影響を防ぐため抜歯になる可能性があります。抜歯になった場合はインプラントや入れ歯などの治療をする必要があります。

虫歯について

虫歯の原因と進行

虫歯は、お口の中にいる細菌が糖分を餌にして酸を作り出し、それによって歯が溶ける病気です。

むし歯の原因には「細菌」「糖分」「歯の質」の「3つの要素」があります。この3つの要素が重なり、時間が経過するとともにむし歯が発生します。

虫歯が進行して、痛みがなくなったからと言って放置していると、再度痛みが出てきたり、全身に悪い影響を与える危険性もあります。

虫歯の進行度と治療法

虫歯は、その進行度に応じて、C1～C4の4段階に分類されます。

■最表面の虫歯（C1）

歯の最も外側のエナメル質が初期に溶かされている状態で、わずかな黒ずみや、光沢のない白濁が見られることがあります 。治療法としては、虫歯がごく小さければフッ素を塗布して歯の再石灰化を促したり、丁寧なブラッシングなどのセルフケアで進行を抑制することが可能です。また、必要に応じて虫歯の部分を最小限に削り、レジン（プラスチック）を丁寧に詰めて修復することもあります 。

通院回数の目安は、通常１～２回程度です。

■軽い虫歯（C2）

虫歯がエナメル質の下にある象牙質にまで進行した状態です。歯の表面が黒っぽく、あるいは茶色っぽく変色して見えるようになります。神経に近い部分まで虫歯が進行すると、冷たいものや甘いものが触れた際に、一時的にしみたり、軽い痛みを感じることがあります。治療では、虫歯に侵された部分を完全に除去し、その部分の形に合わせて型取りを行い、金属やセラミックなどの素材でできた詰め物（インレー）を製作して装着します。

通院回数の目安は、２～３回程度です。

■神経まで達した虫歯（C3）

虫歯が硬い象牙質をさらに深く進行し、歯の中心にある神経組織（歯髄）にまで到達した状態です。ズキズキと脈打つような激しい痛みを感じることが多く、特に冷たい飲み物や食べ物が口に触れた際に、痛みが強く。治療では、根管治療（根っこの治療）と呼ばれる専門的な処置が必要となり、感染した神経や血管などの組織を丁寧に取り除き、内部を清掃・消毒します。その後、神経のあった空間に薬剤を詰め、歯の形を整えてから型取りを行い、金属やセラミックなどで作られた被せ物（クラウン）を装着して歯全体を保護します。

通院回数の目安は、比較的多く４～６回程度かかることがあります。

■神経が死んだ虫歯（C4）

虫歯がさらに進行し、歯の大部分が崩壊してしまい、歯の根っこ（歯根）だけが残っているような状態です。神経はすでに死んでいるため、初期には痛みを感じないことが多いのですが、その後、歯の根の先に細菌感染が広がり、膿が溜まるなど炎症が生じると、再び強い痛みや腫れに襲われることがあります。根の状態が比較的良好であれば、根管治療を試み、C3と同様に内部の清掃・消毒を行い、被せ物を装着して機能を回復できる可能性があります。しかし、歯の状態が非常に悪い場合や、根の治療が難しいと判断された場合には、抜歯という選択肢が取られることもあります。通院回数の目安は、根管治療を行う場合は６～７回程度です。抜歯を行う場合、抜歯自体は通常１回の受診で完了しますが、抜歯後のスペースを補うために、ブリッジ、部分入れ歯などの追加の治療が必要となることがあります。